①マウスピース
唇を当てて音を出す部分。
②ピストン
右手の指で押さえ、音階をつけるところ。
③ウォーターキイ(つば抜き)
管内に溜まった水分を出すところ。
④主管抜差管
チューニング(細かな音程を合わせること)を行うところ。
⑤ベル
大きく開いたところ。音の出口。
トランペットは、サックスやクラリネットとは異なり、「押す部分」が3つしかありません。
では、どのようにして様々な音階を奏でるのでしょうか?
イラストのような1本の管(くだ)を想像してみましょう。
音は、この管が長くなればなるほど、低くなります。
トランペットは、下図のように、ピストンを押すことで、管体の長さ(息の通り道)を短くしたり、長くしたりして、音階に変化をつけることができます。
ただ、これだけでは限界があります。そこで「倍音(ばいおん)」の登場です。
唇の繊細な動きや、息のスピードなど、ひとつの「指使い」で複数の音が出せます。
少し難しく感じるかもしれませんが、慣れてくれば「歌うように吹ける」のが、トランペットの魅力のひとつです♪
詳しく説明すると長くなりますので、ここでは「ひとつの指使いでいろんな音が出る」ということだけ知っておいて下さい。
トランペットのチューニングは、「主管抜差し管」の長さを調整することで行います。
銀メッキやラッカーなど、「楽器の表面の仕上げ(処理)」の違いは、音色や吹奏感に大きく関わってきます。
●ラッカー仕上げ
一般的に金色のトランペットは「ラッカー仕上げ」と呼ばれる表面処理が施されてます。真鍮と呼ばれる金属の色が金色に見える理由です。
◆音色
華やかで明るめな音色が特徴。息を入れた時に鳴り易い(吹き易い)のも特徴。開放的な音を得意とします。
●銀メッキ仕上げ
銀メッキが表面に施されています。表面が硫化して黒くなるので、細かいお手入れが必要。
◆音色
ラッカーに比べ柔らかい音が特徴。音色に明るさはありますが、しっとりと吹けばムードのあるやや暗めな音色も得意とする、表情豊かな仕上げです。
●金メッキ仕上げ
同じ金色でも、まさに「金」のメッキ処理をしたトランペットもあります。非常に遠くまでよく響く音ですが、非常に高価になるのも特徴。
◆音色
音が遠くまで届くこと(遠達性)に優れ、音の密度が高いです。やや暗めですが、華やかさもあるのが特徴。
これらは、あくまでも「大まかなキャラクター」とお考え下さい。材質や造りとの組み合わせ、メッキやラッカーの厚さにも左右され、楽器ごとに様々なキャラクターが生まれます。
Q.1 家で練習したいけど音も大きそうだし・・・みんなどこで練習してるの?
トランペットの場合は音の出口は主にベルの穴なので、そこに練習用のミュートを使えば家でも練習できるまで音が小さくなるものもあります。消音効果は様々ですが練習用のミュートは豊富に市販されているので、、店員さんと相談しながら自分に合ったものを選びましょう。
Q.2 ラッカーの楽器と銀メッキの楽器、お手入れのやり方って違うの?
ラッカー塗装の楽器はクロスで拭くほかに、なかなか取れない汚れにはラッカーポリッシュという薄い研磨剤をクロスに染み込ませて使用します。対して銀メッキはシルバーポリッシュという研磨力の比較的強めのポリッシュを使います。特に銀メッキは硫化して黒ずむので、ピカピカに保ちたい場合はシルバーポリッシュをオススメしますが、強く磨き過ぎるとメッキが剥げしまうため注意は必要です。
Q3.つば抜きって、なんか汚いイメージ?
トランペットを吹いていると、内部に水が溜まり、その水分はウォーターキイから外へ出します。この水分のほとんどは「水蒸気」なので、思っているほど汚いものではありません。ですが、少なからず水蒸気だけではないのも事実。やはり定期的に楽器も洗いたいです。細かなお手入れの仕方などは、市販の教則本や動画サイトなどで確認しながら行いましょう。