クラリネットは音量も大きすぎず、リコーダーの指使いに近いので、音が出せるようになればあとは練習するだけです。
この楽器の魅力はなんと言っても「音」!
やさしくあたたかみのある音から、ジャズなどでは渋い音まで。魅力の多い楽器です。
①マウスピース
口に加える部分。
②リガチャー
リードとマウスピースを固定するアイテム。
③リード
葦(あし)という植物で作られた、音を出すために必要な部品。
④サムレスト
親指を乗せるところ。
⑤バレル(タル)
マウスピースと本体を接続する部分。夏場と冬場で長さを変えられるようなものもあります。
⑥上管・下管・ベル
楽器の本体部分。基本的にクラリネットは演奏前に組み立てをおこないます。
◆リードについて
リードは消耗品で定期的に購入する必要があります。人によっては「1箱買って、使えるリードが1枚あるかないか」との話もあるほど、シビアな部分になります。葦(あし)という植物を使っているため、どうしても個体差はありますが、よっぽどの場合を除いて「音が出ない」ということはありません。
管楽器レンタルに付属するリードは、傷や割れがないか、発送前に丁寧にチェックしてあります。
リードの先端は非常に欠けやすいです。写真のように割れたら新しいリードに交換しましょう。
キイを持たないように気を付けましょう。
※キイ=指で押さえるところや、押さえた際に動く細かなパーツ。
接合部のコルクにグリスを塗ります。
①バレルと上管の組み立て
右手にバレル、左手に上管を持ち、少し回しながら差し込みます。
②ベルと下管の組み立て
右手にベル、左手に下管を持ち、少し回しながら差し込みます。
③下管と上管の組み立て
右手に下管、左手に上管を持ちます。その際、連携部のキイとキイがぶつからないようにするため、必ず左手中指のキイを押さえます。
下管と上管を少し回しながら差し込みます。その際、大きく回し過ぎて上の写真〇印のように、キイどうしがぶつからないようにしてください。
キイが曲がると急に音が出なくなったり、キイが動かなくなります。
下管と上管の間には1ヶ所のキイの連結部があります。
組み立てたあと、その連結部が図の位置になるようにしてください。
クラリネットの組み立ては、複雑なように見えて、慣れてしまえば簡単です。キイを強く握らないように安全な組み立てを身につけましょう。
ずっと持っていると、右手の親指が痛くなることも。そんな時は、サムレストクッションをはめると、負担が軽減します。
サムレストクッションは、レンタル特典、プレゼントに含まれています。
クラリネットは「グラナディラ」と呼ばれる木で作られているものが一般的です(他にはエボニーなど)。その為、直射日光や乾燥などで、「割れ」を起こしてしまうことがあります。
そんな問題を解決するのが、「ABS樹脂」いわゆるプラスチック管(略称プラ管)です。
●ABS樹脂の特徴
エービーエスと読みます。木製に比べ、急な湿度や温度変化などによる管体の変化が起こりにくく、直射日光にも強い。耐久性が良いのが特徴。プラスチックの一種。パッと見た目は木製と同じように見えます。
◆デメリット
音色がやや軽くなってしまい、どうしても表現力に欠ける。
●木製の特徴
柔らかく、より深みのある豊かな音色が特徴。「クラリネットらしさ」が魅力。
◆デメリット
急な湿度や温度変化などによる管体の変化が起こりやすい。また、冬などの乾燥する時期や直射日光などに当たると管体の「割れ」が生じる。
音色で選ぶなら木製ですが、これからはじめる人でも、扱いに不安がある場合はABS管から始めることをおすすめします。レンタル用のクラリネットもABS樹脂製です。
Q.1 家で練習したいけど音も大きそうだし・・・みんなどこで練習してるの?
クラリネットは、いろいろなところに穴が開いているため、ベルをふさぐだけでは消音効果は期待できません。クラリネットは、サックスやトランペットに比べると比較的音も小さいですが、家で吹く場合もご近所トラブルなどは避けたいところです。布団などで楽器を覆って練習する人や、楽器にタオルを詰めて吹く人もいますが、できれば川原や公園、楽器演奏可能なカラオケボックスや貸しスタジオを利用しましょう。
Q.2 木製がほしいけど、割れが心配・・・。割れたらもう使えないの?
管体の割れは、どんなに丁寧に使っていても、どんなに高いモデルでも起こるときは起こってしまいます。ですが、もちろん軽度の割れは修理ができるものになりますので安心してください。木の粉末で割れた箇所を埋めるなどして修理します。
ですが割れた時のショックは大きいので、冬場は手で楽器をゆっくり温めてから少しずつ息を入れたり、直射日光などは避けるようにして十分気を付けましょう。